第45、46回研究会報告 森 章司(2018.3.2)

2018.03.02

 2月22日(木)に第45回、同26日(月)に第46回と、立て続けに2回の研究会を行いました。出席者は森章司、金子芳夫、岩井昌悟、本澤綱夫、石井照彦の研究会員全員でした。

 この研究は7年間の準備・データ構築期と19年間の研究期をへて、現在は総まとめ期に入っています。総決算期といってもよいでしょう。その決算書ともいうべき「年表」と「目録」を発行してこの研究は終了します。
 
 「年表」のタイトルは『釈尊および釈尊教団形成史年表』とすることになりました。これは釈尊の(出胎を誕生とする)満35歳の誕生日の菩提樹下の成道から、満80歳の誕生日の沙羅双樹の元での入滅までの、ブッダとしての45年間の1年ごとを雨安居前・雨安居中・雨安居後の3期に分けて、釈尊の活動と釈尊教団形成史上の事績名を掲げるものです。

 「目録」は『釈尊年齢にそって配列した原始仏教聖典事績別目録』とすることになりました。これは原始仏教聖典に記されている記事を、「年表」に記した事績に合わせて掲げたものであって、これには記事内容も示すので、「年表」は「釈尊伝と釈尊教団形成史」の目次のようなもの、「目録」は釈尊の一生と釈尊教団形成史を聖典自身が語る本文というべきものになります。これほど詳細な「自分の伝記」ができるとはお釈迦さまもさぞびっくりなさることでしょう。

 われわれはこの2冊を来年(2019年)の夏に完成させて、秋にはできたら今まで研究報告書(モノグラフ)を送らせていただいてきた皆さま方にもご参加いただいて「完成報告会」を催し、その時にこの両書を差し上げたいという計画を立て、中央学術研究所からもご了解をいただいています。

 「目録」の編集作業はパソコン上に構築したシステムを使って行いますので、そのために今年の年末には2ヵ月間の長期合宿を行って、そのシミュレーション版(目録本体と索引)を作る予定にしています。

 立て続けに行った2回の研究会は、これら「年表」と「目録」を編集するための具体的な作業方法と作業手順を固めるためのものでした。これらが後に「凡例」としてまとめられます。