7月研究会報告 森 章司(2014.7.27)

2014.07.28

 7月25日(金)に第24回「釈尊伝研究会」を行いました。今回も金子芳夫の「原始仏教時代の遊行・通商ルート」についての報告が中心となりましたが、このほかに岩井昌悟から「ジーヴァカ資料集」、本澤綱夫から「大林重閣講堂」についての報告がありました。

 「原始仏教時代の遊行・通商ルート」は森章司・金子芳夫の共著とすることになり、その論文構成とデータや地図の示し方などについて検討しました。もちろんまだ構想段階なのですが、この論文は次のような目次となる予定です。各節の原稿は徐々にできつつありますが、相当大部の論文になるでしょう。
はじめに  

【1】原始仏教聖典に記された遊行・通商ルートのデータ

[1]凡例

[2]「基準2点地間遊行・通商ルート」データ

[3]「基準3点地間遊行・通商ルート」データ

[4]「基準4点地間遊行・通商ルート」データ

[5]「基準5点地間遊行・通商ルート」データ

[6]「基準6点地間遊行・通商ルート」データ

[7]「基準7点地間遊行・通商ルート」データ

[8]「基準8点地以上間遊行・通商ルート」データ

[9]「基準地を1点しか含まない遊行・通商ルート」データ

[10]「基準地点を含まない遊行・通商ルート」データ

【2】遊行・通商ルートを考察するにあたっての基本的な考え方

【3】原始仏教時代の遊行・通商ルート地図

[1]凡例

[2]ルート地図を描くために行った作業とその手順

[3]「原始仏教聖典に記されたすべての2点間データによる遊行・通商ルート地図」(地図①)

[4]飛行機ルート、急行ルートの削除ないしは修正と状況証拠による補正を行った「状況証拠によって補正した遊行・通商ルート地図(地図②)」

[5]具体的な遊行ルートの検討

[6]原始仏教時代の遊行・通商ルート地図(地図③)

【4】原始仏教時代の遊行・通商ルートの分析

まとめ

【補註1】基準地点確定のために行った作業

【補註2】基準地点以外の地点確定のために行った作業

 「ジーヴァカ資料集」は岩井昌悟と本澤綱夫の共著になりますが、岩井が2年半ぶりにサンスクリット根本説一切有部毘奈耶「衣事」のジーヴァカに関係する部分の翻訳にとりかかり、これが終わり次第「資料集」にまとめます。

 本澤綱夫は「ヴェーサーリーの仏教」の執筆準備をしておりましたが、まず最初に「大林重閣講堂」について調査し、その結果をまとめることになりました。主な問題点は、重閣講堂についての①建立年代、②仏教精舎であったから一般集会所であったか、③どのような場所に建っていたか、などです。