4月定例研究会を行いました 森 章司

2011.04.30

 偶数月に行うことになっている定例研究会を4月27日(水)に行いました。「釈尊伝研究会」としては第3回目の研究会です。今回の主な課題は、当研究会が企画・立案して行うことになっている「お釈迦さまの生涯とゆかりの地」展の具体案の検討でしたので、立正佼成会開祖記念館の担当者3名にも参加していただきました。

 4月初旬の開祖記念館運営委員会(委員長 庭野皓司館長)において、この展示のテーマを「お釈迦さまの生涯とゆかりの地」とし、展示とともにその内容を補う小冊子を発行することを正式に決定していただきましたので、今回の研究会はその具体案を検討しました。
 展示は釈尊の生涯にしたがって25ほどの事績を項目として掲げ、そのゆかりの地の写真とゆかりの物などを見ていただくことになります。また小冊子は展示する事績を釈尊の伝記として一本の流れにするとともに、事績をいくらか詳細に紹介するというものです。もちろんこれらは、私たちの「原始仏教聖典資料による釈尊伝の研究」を基礎とするのですから、従来のブッダ展などのようなものとはまったく内容を異にするものになることは言うまでもありません。
 展示はスペースや設備、展覧物など限られた条件の下で、読んでいただくのではなく見ていただくことが中心となりますし、堅苦しくないものにするという工夫もしなければなりません。私たちにとっては今までに経験したことのない領域に挑戦するのですから、難行苦行になりそうです。
 展示は10月中旬から12月中旬までの2ヶ月間の予定です。見ごたえのあるものにしたいと努力しています。ご期待いただきたいと存じます。

 この議題を終えてから、あまり時間がありませんでしたが、本来の研究会を行いました。それぞれが分担している課題を継続して行い、できれば今年度末に「モノグラフ」の第17号を刊行するということになりました。これには岩井・本澤担当の「Jīvaka-komārabhacca関係資料集」と森担当の「釈尊ならびに仏弟子たちの平均的一日」(いずれも仮題)を収録する予定です。