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十二遊経 舎夷仁 丈六 提和竭羅仏 拘耶尼国 婆陀和菩薩 般舟三昧経 柳山 アングリマーラ 穢沢リマーラ 穢沢


『十二遊経』は小さな仏伝とも呼べる文献であり、釈迦族の起源から説き始 め、菩薩の世間観察、下生、菩薩の家族(両親・親戚、妃)に言及し、釈尊の成道後12年間を記述する。本論はこの成道後12年間の記述が、釈尊の12回の 雨安居の地を示していると解釈できることを指摘し、これと他の諸雨安居地伝承との関係を論じたものである。それと同時に『十二遊経』がいかなるソースを利 用して撰述されたものであるかを探ることを試みた。『十二遊経』は大乗経典に多く言及していることから大乗経典に基づくことは容易に知られるが、原始仏教 聖典との記述との関連の有無を再確認し、関連が皆無であること確認することができた。