〔 I 〕Magadha国:摩竭提国/摩竭陀国/摩竭国/摩掲陀
[1] 城
(1) Rājagaha:Rājagṛha/王舎城/王舎国/王舎/羅閲城/羅閲祇
Rājagahanidānaを 含む
(2) Rājagaha城内
Bhaggavaの家、Aggika-Bhāradvājaの家、Dīghāvuの宅、長寿童子の舎、通り、法講堂、婆羅豆婆遮(Bhāradvāja) 婆羅門の舎、城門、阿耆達多(Aggidatta)婆羅門の舎、火姓達頼(Aggika-Bhāradvāja)婆羅門の家、一街巷、尸利掘(Sirigutta)長者の家、翅(Keṇiya) 梵志の家などを含む
[2] 聚落
(1) Kimbilā:Kimilā
金婆羅山金婆羅鬼神住処石室を含む
(2) KimbilāのVeḷuvana:Kimilā のVeḷuvana/金毘羅聚落金毘林
(3) KimilāのGaṅgā
(4) Ambasaṇḍa brāhmaṇagāmaの北側Vediyaka pabbataのIndasālaguha:菴婆羅村の北の毘陀山因陀娑羅窟/㮈林村の北の鞞陀提山因陀羅石室
[3] 精舎・園林
(1) Veḷuvana-Kalandakanivāpa:RājagahaのVeḷuvana/RājagahaのKalandakanivāpa/竹林精舎/竹林園/竹林/竹園/饒蝦蟆林/迦蘭陀竹園/迦蘭陀竹林/羯蘭鐸迦池竹林園/竹林迦蘭哆園/竹林加蘭哆園/竹林加蘭多園/竹林伽蘭哆園/竹林園羯蘭鐸迦池
(2) Sītavana:尸陀林/寒林
SītavanaのSappasoṇḍikapabbhāra、 寒林中丘塚を含む
(3) Jīvakambavana:Jīvaka Komārabhaccaのambavana/耆婆拘摩羅薬師菴羅園/耆域童子菴婆羅園/耆舊童子菴婆園/耆婆伽梨園/菴婆羅園
(4) LaṭṭhivanaのSuppatiṭṭha-Cetiya:杖林善建立支提/善住天寺祠祀林
杖林、杖林善住尼拘律樹王下、摩竭陀邑善住尼拘類樹王下を含む
(5) 山谷精舎:爽谷精舎
(6) Moranivāpa paribbājakārāma:孔雀林異学園
(7) Tapodārāma:温泉林
(8) Maddakucchi-migadāya:曼直林
(9) Udumbarīkā-paribbajakārāma :優曇婆邏林/烏暫婆梨梵志女林
(10) Rājagaha城外
王舎城城外の園を含む
(11) Kassapakārāma
(12) 金師住処
[4] 山・窟
(1) Gijjhakūṭa pabbata:Gṛdhrakūṭa parvata/霊鷲山/耆闍崛山/鷲峰山/鷲峯山/鷲巌山 /鷂山
(2) Gijjhakūṭa pabbataのupaṭṭhānasālā:Gṛdhrakūṭa parvataのupasthānaśālā/霊鷲山講堂
(3) Gijjhakūṭa pabbataのSūkarakhatā
(4) Dakkhiṇāgiri:南山国土/南山山頂/南方
(5) DakkhiṇāgiriのEkanālā brāhmaṇagāma
王舎城の北の耕田婆羅豆婆遮を含む
(6) Isigiri pabbata:仙人山
(7) Isigiripassa-Kālasilā:仙人山側黒石室/金師精舎
(8) 毘婆羅山七葉樹林石室:毘婆波世山七葉窟/毘婆山側七葉窟/毘訶羅山七葉樹窟
(9) 毘富羅山
(10) Paṇḍava pabbata:班荼婆山/白山/波羅㮈山
(11) Paṭibhānakūṭa:深嶮巌
(12) 耆尼山
(13) 那伽山
(14) 多衆践蹈曠野
(15) Indakūṭa pabbataのIndaka yakkhaの住処
(16) Pippaliguhā
(17) 方黒石聖山
(18) 住龍山
[5] 河・池
(1) 須摩竭陀池
(2) Sappinī 河畔
(3) Sappinī 河畔の Paribbājakārāma
[6] 聖処
(1) Pāsāṇaka-cetiya
〔 III 〕Gayā:伽耶
[1] 山・聖処
(1) Gayāsīsa:伽耶山/象頭山
(2) 迦闍尸利沙支提:伽耶頂制底
(3) TaṇkitamañcaのSūciloma yakkhaの住処:針毛夜叉住処/箭毛夜叉宮
[2] 河
(1) Gayā河
〔 IV 〕UruvelāとNerañjarā河
[1] 郡
(1) Uruvelā:鬱鞞羅婆界/鬱鞞羅村/欝毘羅/優留毘/優為界
Uruvela-kassapaの庵、鬱鞞羅迦葉石室、鬱鞞羅池などを含む
[2] 聚落
(1) 斯那聚落:大将村/軍営聚落/軍住
[3] 園林
(1) 劫波園:沙羅林/白氈林
[4] 聖処(樹下)
(1) Nerañjarā河のAjapāla-nigrodha樹下:阿耶羅尼尼拘類樹下/阿踰波羅尼拘律樹下/阿豫波羅尼拘類樹下
(2) Nerañjarā河のBodhirukkha樹下:菩提樹下/道場樹下/大菩提所
(3) Nerañjarā河のMucalinda樹下:文驎龍王樹下/文鱗龍王所坐の一樹下
(4) Nerañjarā河のRājāyatana樹下
樹下を含む
(5) 離婆那樹下
[5] 河
(1) Nerañjarā河
〔 V 〕Nālandā:那爛陀/那離陀城/那難大/那難陀/那難陀城/那難陀園/那羅聚落/那羅健陀城/那羅健陀/那羅揵陀/那羅乾陀城
[1] 園林
(1) Pāvārikambavana:波波利菴婆林/波婆利掩次林/波婆利菴次林/波和利園/波婆離㮈林/墻村㮈林/好衣菴羅園/賣衣者菴羅園/賣畳園林/賣畳林
[2] 聚落
(1) 置畳聚落菴婆羅林
〔 VI 〕Pāṭaligāma:波咤利弗多羅国/波羅利弗妬路国/巴陵弗城/巴連弗邑/巴連弗/巴隣聚
[1] 聚落
(1) Pāṭaligāma:Pāṭaliputta/Pāṭaligrāmaka
(2) 阿衞聚の一樹下
[2] 聖処
(1) Pāṭalaka-caitya: 巴連弗城外の神樹下/巴連弗樹下/巴陵樹下
[3] 精舎・園林
(1) Kukkuṭārāma:鶏林精舎/鶏林園
Pāṭaliputtanidānaを含む
[4] 住居
(1) Sunidha と Vassakāra の住居:Varṣākāra の住居/禹舎の厳舎/禹舎の舎
(2) Āvasathāgāra(休息堂):Āvasatha(休息堂)/大堂舎/講堂
[5] 河
(1) Gotama-tittha:Gautama-tīrtha/瞿曇津/瞿曇河/仏渓
(2) 恒水辺
〔 VII 〕その他
[1] 聚落
(1) Nālakagāmaka:那羅聚落
(2) Andhakavindha:阿那頻頭/阿那伽頻頭/阿那伽賓頭
(3) 阿那頻頭勝葉婆林
(4) Pañcasālā brāhmaṇa-gāma:娑羅婆羅門聚落/娑羅樹林婆羅門聚落
(5) 五婆羅村北の尸摂林:申恕林
(6) Mātulā/摩羅醯捜?
摩兜麗刹利㮈林駛河岸を含む
(7) 竹林聚落福徳舎
(8) CālikāのCālikā pabbata
(9) Khāṇumata brāhmaṇagāmaのAmbalaṭṭhikā
(10) 羅到聚
(11) 闍闘村莽㮈林窟
(12) 憂迦支江水側
(13) 神祇江水側
[2] 精舎・園林・窟
(1) Ambalaṭṭhikā
(2) Ambalaṭṭhikā のRājāgāraka
(3) Veṇuyaṣṭikā のRājāgāraka
(4) 王園
[3] 聖処
(1) Maṇimālaka-cetiya:摩尼遮羅夜叉住処/摩尼遮鬼住処/崛黙夜叉宮/摩尼行夜叉宮
(2) 富那婆藪鬼子母住処:富那婆修夜叉母宮
(3) 鬼子母宮
[4] 山・林
(1) 波沙山
(2) 桃河樹林
[5] 河・池
(1) 江水側
(2) 光明池
キーワード: |
仏在処 説処 マガダ 竹林園 霊鷲山 ガヤー ウルヴェーラー ナーランダー パータリ村 |
本資料集のいう「仏在処」は経典の冒頭にある「如是我聞一時仏在○○○与大比丘衆」という形式の「○○○」の部分を、「説処」は釈尊の移動先での活動や、「如是我聞一時仏在○○○」という形式をとっていない律蔵が説かれた場所を表したもので、本資料集はパーリの5ニカーヤとヴィナヤ、および漢訳の別訳雑阿含経を含む五阿含経と『四分律』『五分律』『十誦律』『僧祇律』『根本有部律』の5広律を対象として、釈尊や仏弟子たちが「どこで」「誰に対して」「どのようなこと」をしたかということを、その場所別に表にまとめたものである。この【資料集2-1】はそのうちの「マガダ国篇」である。
なお表には、「部類/経番号/経名/巻/頁:資料名」「経由地」「登場人物」「記事」「相応経」という5つの欄が作ってあるが、これらは次のような事項を記した。
「部類/経番号/経名/巻/頁」には資料名とその所在を記した。「部類」はパーリ・漢訳の経蔵、律蔵の編集上の部類であり、「経番号」はパーリについてはPTS版テキスト(旧版)に付されている番号、漢訳は大正新脩大蔵経に付されている番号であり、「巻/頁」はパーリについてはPTS版(旧版)、漢訳は大正新脩大蔵経の巻・頁である。なお聖典名の前に※印を付したものは、当該聖典に釈尊が登場されないものを示した。したがってこの場合の「仏在処」「説処」は仏弟子の「在処」「説処」を示すことになる。
「経由地」には、1つの聖典の中で釈尊が移動された場合の移動経路を記した。
「登場人物」には、当該聖典の中にリアルタイムで登場する人物名を記した。
「記事」には、・釈尊が説かれた教えや仏弟子の説法の梗概、・釈尊を中心に仏弟子たちの動向(誰々のもとを訪れた、病気になった、出家した、阿羅漢果を得た、命終・涅槃したなど)、ならびに律の制定といった歴史的な出来事の概要を記した。
「相応経」には、(1)パーリ聖典と漢訳聖典が「内容」を同じくするけれども「仏在処」や「説処」を異にする「相応経」の聖典名(部類/経番号/経名/巻/頁)と当該聖典の記す地名を記入した。ただし(2)対応関係・相応関係は、パーリ聖典と漢訳聖典相互の関係に限定した。
そしてこのマガダ国篇では、マガダ(Magadha)、その首都・王舎城(Rājagaha,Rājagṛha)を中心とする地域、王舎城の北方に位置するナーランダー(Nālandā)とパータリガーマ(Pāṭaligāma:Pāṭaliputta/Pāṭaligrāmaka)、そして南西方向に位置するガヤー(Gayā)とウルヴェーラー(Uruvelā)、さらにマガダのどこに位置するか不明な地域とに分類し、そのなかをさらに城、聚落、精舎・園林、山・窟、河・池、聖処などに細分して示した。詳細は目次を参照されたい。