釈尊
お釈迦さまの「釈迦(Sakya)」は、インドのガンジス河流域に形成されたヒンドゥスタン平野の北部の、現在のインドとネパールとの国境地帯に住んでいた種族の名で、「釈尊」というのは釈迦族出身の聖者という意味です。お釈迦さまはこの釈迦族のゴータマという家系に生まれ、後にブッダとなられたので「釈迦牟尼仏」とも「ゴータマ・ブッダ」ともいいます。
お釈迦さまが亡くなった年代について、日本ではBC.485年ごろとするものと、BC.383年ごろとするものの2つの説が有力です。前者はスリランカに伝わった伝承をもとにしたもので、後者は中国・チベットに伝わった伝承をもとにしたものです。しかし中国には前者を支持する伝承も伝わっています。
お釈迦さまは80歳で亡くなったとされていますので、生まれられた年はスリランカ伝承ではBC.565年ごろ、中国・チベット伝承ではBC.463年ごろということになります。しかしながらこうした計算をするためには、お釈迦さまの年齢が満年齢で数えられていたということが前提になっていなければなりません。またお釈迦さまの誕生日と亡くなった日はいつだったのかということも問題となるはずですし、当時のインドの暦も関連することになるでしょう。新年は暦によって変るからです。
これらについては「モノグラフ」第1号に掲載した【論文2】「原始仏教時代の暦法について」と、【論文3】「釈尊の出家・成道・入滅年齢と誕生・出家・成道・入滅の月・日」をご参照ください。
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